こんにちは。
広報の鈴木です。
家の外観をガラッと変えてしまう屋根ですが、屋根のカタチにはそれぞれ特徴があります。
理想とする暮らし方や、建築予定の敷地の条件によっても、合う屋根のカタチか変わってきます。
今回は、そんな様々なカタチの屋根について深堀りしていこうと思います。
◆ 片流れ屋根
最近よく見る人気の屋根ですね。片方のみが下がったカタチをしています。
メリット
〇 建築コストを抑えられる
構造が単純で施工がしやすいため、工事費用を抑えることができます。
〇 ソーラーパネルがたくさん乗る
太陽光が多く当たる方面に屋根を傾ければ、屋根全体に太陽光が当たるので
ソーラーパネルを多く乗せることができます。
デメリット
〇 雨漏りしやすい
瑕疵保険会社の調査では、新築雨漏り事故の75%以上が片流れ屋根だったと公表しています。
そのうち50%が棟部(頂上部)からの雨漏りで、雨が屋根の裏側に伝い、壁と屋根の接合部からの侵入してしまうそうです。
その為、裏側に伝っても水が侵入しないようにする対策が必要になります。
◆ 切妻屋根
街中で最も目にするオーソドックスな三角屋根です。
日本の屋根の過半数を占めるほど、切妻屋根は広く普及しており、ザイソウハウスでも、切妻屋根で建築することが多いです。
理由は、切妻屋根には多くのメリットがあるからです。
メリット
〇 建築コストを抑えられる
構造が単純で施工がしやすく、汎用性の高い屋根材が多いため工事費用を抑えることができます。
〇 雨漏りのリスクが低い
雨漏りの多くは、建材と建材の接合部分で起こります。
切妻屋根は、接合部分が屋根と屋根が付き合わさった「棟(むね)」と呼ばれる部分が、頂点部分の一カ所しかないため、雨漏りリスクが低くなります。
デメリット
〇 妻側の壁面が劣化しやすい
妻側とは屋根が△に見える側のことで、この妻側には屋根の出っ張り部分の「軒(のき)」がないので紫外線や雨風が直接当たってしまいます。
そうなると壁面が劣化し、ヒビが入って雨水が建物内に入り込み雨漏りに繋がります。
ザイソウハウスでは、劣化しやすい部分に板金を巻いて、劣化しにくくしています。(破風板板金巻き)
◆ 寄棟屋根
四面の屋根材から成り立つ屋根です。斜面の数が切妻屋根は2面なのに対し、寄棟屋根は4つあります。
メリット
〇 外壁の劣化を抑制する
切妻屋根など、「軒がない方向」は外壁が傷みやすい傾向がありますが、寄棟屋根の場合はすべての方向に軒がついているので、どの側の壁も紫外線や雨風のダメージを受けづらくなります。
〇 耐久性が高い
寄棟屋根は4面に屋根があるため、雨が四方に分散されます。そのため屋根の耐久性が高くなり、どの方向から風が強く吹いても安心感が得られる形状です。
デメリット
〇 コストが高くなる
4つの屋根面をつなげる必要があるため、接合部分の施工が複雑になり、コストが高くなります。また、部材もほかの屋根とは違ったものが必要です。
〇 雨漏りの心配がある
屋根の接合部分が多いので、その部分から雨水が浸入しやすくなります。そのため、切妻屋根よりも雨漏りのリスクは高めです。
〇 ソーラーパネルの設置に適していない
屋根を4面に区切っている寄棟屋根の場合、1面の屋根の面積が狭く、ソーラーパネルを設置できる面積が確保できないこともあります。
◆ 陸屋根
屋根勾配のない平面な屋根のことをいいます。(「排水勾配(水勾配)」という、雨水が残らないようにつけられるわずかな傾斜がある)
別名で「平屋根(ひらやね)」「フラット屋根」ともいいます。
メリット
〇 屋上スペースとして活用できる
バルコニーやベランダ代わりのスペースとして使うことができ、日当たりの良さからガーデニングや家庭菜園などにも向いています。
〇 メンテナンスが簡単で安い
簡単に出入りでき、傾きで滑り落ちる心配もないため、屋根工事に必須の足場費用が不要です。
工事のたびに足場代の約15万~20万円が節約になります。
また、日頃の屋根の掃除や簡単な補修も、住人が自ら行えます。
デメリット
〇 雨漏りしやすい
平らな陸屋根では雨水がそのまま床に溜まってしまいます。
溜まった水は雨漏りを引き起こすため「木造住宅は陸屋根にするのが難しい」と言われています。
〇 夏場は最上階が蒸し暑い
屋根と天井の間に空間がない陸屋根は、屋根に当たった太陽熱が直接天井に伝わるため、夏場は最上階が蒸し暑くなりやすいです。
しかし、施工の際に断熱材や遮熱塗料などをつかうことで軽減できます。
◆ まとめ
屋根のカタチそれぞれのメリット・デメリットをご紹介しました。
一番コストパフォーマンスが高いのはやはり『切妻屋根』だと言えます。
ザイソウハウスでもおすすめしています。
しかし、何を重要視するかは人それぞれなので、メリット・デメリットを考慮した上で建築会社に相談してみてください。
例えば、一番重要視することがソーラーパネルをたくさん載せたいという方は『片流れ屋根』
耐久性が重要だという方は『寄棟屋根』
お庭の確保ができないから屋上を活用したいという方は『陸屋根』
このように、どの屋根にもメリットがあります。
どんなカタチの屋根が自分たちには合うのか、考えるのも家づくりでの楽しみではないでしょうか。
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