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日本の断熱性能について

 

夏は涼しく、冬は暖かい

快適な住まいにするための、一番大切な性能は断熱性能と言っても良いでしょう。

しかし日本は、イギリスやドイツ、フランス等の欧米諸国に比べて断熱性能が低いのが現状です。

それは、日本の気候に対応した昔の人の知恵が理由でもありました。

 

むかしの日本家屋

 

 

   ↑ 欄間

日本の夏は、湿度が高くジメジメしますよね、影に入れば涼しい欧米諸国とは違います。

そんな日本の夏を乗り切ろうと、日本人は冬の寒さよりも、夏の暑さに耐えられる家を造ってきました。

太陽熱をさえぎるために、断熱性に優れた「わらぶき」・「かやぶき」の屋根が発達し、

太陽熱を直接室内に入れない工夫として、植栽や「よしず」「すだれ」などが利用されています。

特徴的なのは、大きな窓、土壁、欄間で通気性の優れたつくり。

時代劇に出てくる家を見ても、縁側に大きな窓があって夏は風通し良いけど、冬とても寒そうな造りをしていますよね。

冬の対策と言えば、囲炉裏や火鉢で人がいるところだけを暖める「採暖」という方法です。

「我慢が美徳」という日本人の思想の元、冬は服を着こんでひたすら我慢するしかありませんでした。

 

日本の断熱の歴史

 

1948年「建築基準法」の制定をきっかけに、住宅断熱に変化が訪れました。

この建築基準法は「防災」を目的とした法律で、屋根を不燃材料で葺くことと、外壁を防火構造にすることが盛り込まれました。

これにより、昔ながらの「わらぶき」・「かやぶき」屋根の断熱性と、壁の通気性を失ってしまったのです。

そして1979年「オイルショック」による住宅断熱の必要性が叫ばれるようになり、省エネ法が制定されました。

これにより、省エネ基準がつくられ、その後住宅金融公庫の融資条件に組み込まれたことで、家の断熱化が普及していきました。

1990年代の後半には「地球温暖化防止」が世界規模での課題となり、断熱性に関するの基準が大幅に強化されました。

 

なぜ断熱性能が低いままなの?

 

    ↑ 「省エネ基準」平成24年基準での地域区分

ではなぜ、現在でも日本の断熱性能が低いのか。

その理由は、日本には住宅の断熱性能に関する決まりがないからです。

全国を気候条件に応じて市町村ごとに基準値を示してはいますが、

ただ、これは義務ではなく目安に過ぎません。

熱の侵入と逃げの一番の原因でもる窓の断熱に関しては、最低基準すら定めていません。

断熱性能は、断熱材を厚くしたり、外張りと内張り両方で断熱したり、断熱性能の高い窓(トリプルガラス)にするなど

お金をかければ断熱性は上がります。

しかし、断熱に関する決まりがないから、断熱性能にお金をかけずに、安価な家を建てるところがあるのです。

断熱材を使わなくても建築基準法違法ではないのです

 

まとめ

 

断熱性能は、人の健康にも関わり、さらに家の寿命にも影響します。

分譲住宅を購入する場合でも、注文住宅を建てる場合でも

断熱等級やUa値など、数字をしっかり出している会社を選ぶようにしてください。

断熱材を使っているから大丈夫ということはなく、気密性が低かったら断熱性は下がります。

どんな断熱材を使っていて、気密性がどれぐらいなのか

そして、高断熱の家にとって一番大切な通気性についても聞いてみることをおすすめします

高断熱の家は気密性も高いので、通気性が悪いと湿気が溜まる家になってしまうこともあります。