木材の木目にはさまざまな表情があり、ひとつとして同じ木目はありません。
その木目を生みだすものの1つに”節”があります。
節は、木の幹が太くなる過程の中で、幹の中に取り込まれた枝の跡です。
(生節)
枝が生きている時に取り込まれてできた節のことを「生節(いきぶし)」と言い
幹の繊維と枝の組織が繋がっています。
節は固く、乾燥によって周囲との収縮率が違うので、節にひび割れが生じることがあります。
(死節)
逆に、枝が枯れた状態の時に取り込まれてできた節を「死節(しにぶし)」と言います。
死節は、幹の組織と繋がっていない為、板にするとポロっと取れてしまうことがあります。
この抜けた穴を「節穴」と言います。
節は、繊維が切れるために起こる強度の低下が欠点で
特に「死節」は強度を必要とする建物を建てる際には敬遠されがちです。
また昔は、柱が見える家をつくることが一般的だった為、見た目の美しい、節の無い木が重宝されました。
そのため、無節材と言って人工的に節の無い木材を栽培するようになりました。
と言っても、節が存在しない木材という訳ではなく、木を角材に加工した時に
表面に節が出ないように計算されて育てられた木のことです。
どのようにして、節を表面に出さないようにするのかと言うと
まず、木は樹皮のすぐ内側の部分が太くなります。
つまり、外側から太くなっていくのです。
そのことを利用して、幹の直径が、求める角材が取れるぐらいの太さになる前までに
枝を切る作業をすれば、枝の切り口は幹に取り込まれ
表面に節が出てこない木になるという仕組みです。
折角なら、苦労をして育てたきれいな無節材は見える場所に使い
節のある木材を見えない場所に使って、木材を適材適所に利用できれば良いのではないかと思います。
最近は、節があっても気にならない方や、節がある方が木らしくて良いという方が増えている様です。
私も、木の表情が楽しめるので、節があっても気にならないです!
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